リヴィング・ハイレゾ元年 Return to Chicago ホロヴィッツ-ライヴ・イン・シカゴ1986
今年を振り返っても、一番の興奮するリリースでした。
往年の名録音と言われているものから、名演奏盤へと。ハイレゾ音源で振り返りながら、アナログ盤と比べることから始まって。新録音リリースもハイレゾで聴くようになりました。
今年一年間を振り返ると、ドイツ・ハルモニア・ムンディや Decca のボックスセットを聴き通したぐらいで、最近の三ヶ月は週に、CD を聴くのは3枚から5枚。対してハイレゾで、その三倍を聞いている結果となった。
そこで、今年2015年は私にとってのハイレゾ元年とします。ハイレゾを聞きかじりだしたのは2年ほど前からですが、優秀な録音というものからや、サンプル的な音楽にとどまっていました。その比率は主に1970年代のロック、クリーデンス・クリアウォーター・リバイバルをニューリマスターのCD、SACD、SHM−CDでまとめて比較試聴できたのが中心でした。
2015年11月中旬の今までに、140タイトルをハイレゾで聴き終えました。ロックで始まって、ジャズ、そしてクラシック。それぞれに均等なバランス。11月からは J-Pops も、そこに加わりました。
さて、ヴラディミール・ホロヴィッツが1986年10月26日、シカゴのオーケストラ ・ ホールで彼の最後のリサイタルを行いました。83歳の老巨匠の録音はシカゴで第一のラジオ局 WFMT でローカル放送されました。その記録は知られているところでしたが、2013年10月に放送を録音したテープの存在を発見するまでは真偽の怪しい噂だけを耳にするぐらいでした。それが11月にリリースされた。その情報は今年一番、興奮する出来事でした。
演奏会のプログラムは、ホロヴィッツ晩年に典型的なプログラム。2つのスカルラッティに始まり、お気に入りのモーツァルトとスクリャービン。後半はシューマンのアラベスクとリスト、ショパン。そしてアンコール。変幻自在の多彩な音色を堪能できるプログラム。
しかし、その中にはレコード、CDのディスコグラフィにはなかった曲も有り、ホロヴィッツの伝説にさらに追加できる充実さ。ラジオ放送の記録というハンデは、ブートレグだと片付けられがちですが、ここぞハイレゾの効能に驚くほどです。
ただし、アマゾンが11月18日から提供をはじめた音楽聴き放題サービス「Prime Music(プライムミュージック)」は、わたしのこれまでの音楽を楽しくスタイルを様変わりさせそうです。
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